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空き家売却にかかる税金|譲渡所得税・住民税・特例控除を徹底解説
空き家売却でかかる税金は譲渡所得税・住民税・印紙税の3つ。所有期間5年超なら譲渡所得税15%・住民税5%。相続空き家は3000万円特別控除(令和9年末まで)で大幅節税できます。
千葉県内で相続した空き家を売却する際、「いくら税金がかかるのか」が最大の不安要素ではないでしょうか。実は、適切に特例を活用すれば税負担はほぼゼロにできるケースもあります。本記事では、空き家売却にかかる主な税金、計算方法、3,000万円特別控除等の節税策、千葉県の具体事例を国税庁データに基づき解説します。
監修:[宅地建物取引士・税理士・氏名](業者契約後追記)/参考:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
空き家売却でかかる税金は何種類ありますか?
譲渡所得税(所得税)・住民税・印紙税の3つが主な税金です。所有期間5年超なら譲渡所得税15%・住民税5%、5年以下なら30%・9%が適用されます。
3つの税金の概要
| 税金 | 税率・金額 | 備考 |
| 譲渡所得税(所得税) | 長期15% / 短期30% | 所有期間5年超で長期 |
| 住民税 | 長期5% / 短期9% | 同上 |
| 復興特別所得税 | 0.315% / 0.63% | 長期 / 短期に応じて |
| 印紙税 | 200円〜10万円 | 売買契約書に貼付 |
| 登録免許税 | 原則、買主負担 | 所有権移転登記費用 |
| 消費税 | 個人売主は原則非課税 | 建物のみ・事業者は課税 |
所有期間の判定(重要)
所有期間は譲渡した年の1月1日時点で判定します。2026年中の売却であれば、2020年12月31日以前から所有していれば長期譲渡(5年超)扱いです。
相続物件の場合、被相続人の取得時から所有期間を引き継ぐのがポイント。親が長年所有していた家を相続後すぐ売却しても長期譲渡として扱われます。
譲渡所得税の計算方法は?
譲渡所得 = 譲渡価額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除。譲渡所得に税率を掛けて譲渡所得税が算出されます。取得費不明なら譲渡価額の5%(概算取得費)。
計算式
譲渡所得税の計算は以下のステップで行います。
- 譲渡価額(売買代金)を確定
- 取得費(購入価格・購入手数料・改良費)を算出
- 譲渡費用(仲介手数料・印紙税・測量費・解体費等)を算出
- 譲渡所得 = 譲渡価額 −(取得費 + 譲渡費用)
- 特別控除を適用
- 譲渡所得 × 税率 = 譲渡所得税
取得費の取扱い(相続の場合)
相続で取得した空き家の取得費は、被相続人の取得価額を引き継ぐのが原則です。古い家で取得時の書類が残っていない場合、譲渡価額の5%(概算取得費)を取得費として認められます。
譲渡費用に含まれるもの
- 仲介手数料
- 売買契約書の印紙税
- 建物の解体費(売却前に解体した場合)
- 測量費・境界確定費
- 立退料(賃借人がいた場合)
- 名義書換料
具体例:千葉市内の戸建を3,000万円で売却
- 譲渡価額:3,000万円
- 取得費(被相続人が1990年取得):1,500万円
- 譲渡費用:仲介手数料 約100万円 + その他10万円 = 110万円
- 譲渡所得:3,000万円 −(1,500万円 + 110万円)= 1,390万円
- 所有期間:5年超 → 長期譲渡(15.315%)
- 譲渡所得税:1,390万円 × 15.315% = 約213万円
- 住民税:1,390万円 × 5% = 約70万円
- 合計約283万円
ただし、相続空き家なら3,000万円特別控除で譲渡所得税ほぼゼロになる可能性があります。次のセクションで解説します。
3000万円特別控除はどう適用されますか?
被相続人居住用財産(空き家)を売ったときの3,000万円特別控除は、相続開始から3年以内の譲渡で、令和9年(2027年)12月31日まで適用可能。譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。
適用要件(主なもの)
- 相続開始の直前に被相続人が一人で住んでいた家屋であること
- 昭和56年5月31日以前に建築された家屋(旧耐震基準)であること
- 区分所有建物(マンション)でないこと
- 相続から譲渡時まで事業・貸付・居住に使われていないこと
- 譲渡時に耐震リフォーム済み、または建物を取り壊して土地として譲渡すること
- 譲渡価額が1億円以下であること
- 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡
- 令和9年(2027年)12月31日までの譲渡
適用後の試算
前の例(譲渡所得1,390万円)に3,000万円特別控除を適用すると、譲渡所得 = 1,390万円 − 3,000万円 = マイナス → 譲渡所得税0円になります。
相続人が3人以上の場合の特例
相続人が3人以上いる場合は、控除上限が一人あたり2,000万円に減額されます(令和6年1月1日以後の譲渡)。それでも大きな節税効果です。
必要書類
- 被相続人居住用家屋等確認書(市町村役場で取得)
- 譲渡所得の内訳書
- 売買契約書のコピー
- 登記事項証明書
- 耐震基準適合証明書(耐震リフォーム該当時)
- 戸籍謄本(被相続人の住所確認)
詳細は空き家3,000万円特別控除の記事と国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」をご覧ください。
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住民税はどう計算されますか?
住民税は譲渡所得に対して所有期間5年超なら5%、5年以下なら9%。譲渡があった年の翌年6月から徴収されます。3000万円特別控除適用後の譲渡所得に対して計算されます。
住民税の特徴
- 譲渡所得税と同じく譲渡所得に対して課税
- 長期譲渡5%・短期譲渡9%
- 譲渡があった年の翌年6月から普通徴収または特別徴収
- 3,000万円特別控除は住民税にも適用される
計算例
譲渡所得1,390万円・長期譲渡の場合:
- 3,000万円控除なし:1,390万円 × 5% = 約70万円
- 3,000万円控除あり:(1,390万円 − 3,000万円 = マイナス)→ 0円
住民税は確定申告と連動しています。譲渡所得の確定申告を済ませれば、住民税の計算は自動的に行われ、翌年6月以降に納付書が届きます。
印紙税はいくらかかりますか?
売買契約書の印紙税は、売買代金により200円から10万円まで段階的に決まります。1,000万円超5,000万円以下なら1万円(軽減税率)。
印紙税額表(令和6年4月以降・軽減税率)
| 売買代金 | 印紙税額(軽減) |
| 100万円超 500万円以下 | 1,000円 |
| 500万円超 1,000万円以下 | 5,000円 |
| 1,000万円超 5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 3万円 |
| 1億円超 5億円以下 | 6万円 |
軽減税率は令和9年(2027年)3月31日までの作成分に適用されます。印紙税は売買契約書に収入印紙を貼付し、消印して納付します。
千葉県内の空き家売却・税負担の事例は?
千葉市・船橋市・市川市の戸建売却で3,000万円控除を適用すれば、税負担ほぼゼロが現実的。外房の古民家でも譲渡価額1億円以下なら控除可能です。
事例1:千葉市中央区の戸建(築40年・相続)
- 譲渡価額:2,500万円
- 取得費(不明・概算取得費5%):125万円
- 譲渡費用:100万円
- 譲渡所得:2,275万円
- 3,000万円特別控除:適用 → 譲渡所得0円
- 譲渡所得税・住民税:0円
- 印紙税:1万円
事例2:船橋市の戸建(築45年・相続)
- 譲渡価額:3,500万円
- 取得費(概算):175万円
- 譲渡費用:120万円
- 譲渡所得:3,205万円
- 3,000万円控除適用後の所得:205万円
- 譲渡所得税:205万円 × 15.315% = 約31万円
- 住民税:205万円 × 5% = 約10万円
- 合計約41万円(控除なしなら約670万円→約629万円の節税)
事例3:勝浦市の古民家(築60年・相続)
- 譲渡価額:500万円
- 取得費(概算):25万円
- 譲渡費用:50万円
- 譲渡所得:425万円
- 3,000万円特別控除適用後:0円
- 譲渡所得税・住民税:0円
千葉県の空き家は東京通勤圏(千葉・船橋・市川・松戸・柏)で再販マーケットが強く、外房・南房総でも古民家ニーズで売却可能なケースが増えています。
確定申告の手順は?
譲渡があった年の翌年2月16日〜3月15日に確定申告。譲渡所得の内訳書、売買契約書コピー、登記事項証明書、被相続人居住用家屋等確認書(特例利用時)が必要です。
必要書類
- 譲渡所得の内訳書(土地・建物用)
- 売買契約書のコピー(取得時・譲渡時の両方)
- 登記事項証明書(譲渡前・譲渡後)
- 被相続人居住用家屋等確認書(3,000万円特別控除利用時)
- 耐震基準適合証明書(特例適用時・該当の場合)
- 取得費を証明する書類(領収書等)
- 譲渡費用を証明する書類(仲介手数料領収書等)
- 戸籍謄本(被相続人の住所確認)
確定申告の方法
- 税務署窓口で提出
- e-Tax(オンライン申告)
- 郵送提出
千葉県内の管轄税務署
譲渡所得の確定申告は、住所地の所轄税務署に提出します。千葉県内には千葉西・千葉東・市川・松戸・柏・船橋・木更津・茂原・佐原・成田など複数の税務署があります。国税庁 千葉県内税務署一覧で確認可能。
税金計算は複雑なので、不安な方は税理士に相談するのが安心です。買取業者によっては税理士を紹介してくれる場合もあります。
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最終更新: 2026-05-19